グルコサミン効果と運動療法は膝の痛みを和らげるか。
変形性ひざ関節症を発症して2年間は不安な毎日でした。整形外科にもずいぶん通いました。他にもSAS(睡眠時無呼吸症候群)で通院していますから医療費もばかになりません。家内と合わせて医療費控除の確定申告をして、ずいぶん還付金で助かりました。
グルコサミンを飲み始めて、効果があったかどうか定かなことはわかりませんが、痛みが軽減されここ一年はグルコサミンだけにして痛みのない生活をおくっています。痛みがないというのは正確ではなく、神経痛が走るようになりました。ズキッときて腰が砕けそうになりますが、股関節や膝関節が痛いわけではないので耐えることはできます。運動不足になりがちですから、太ももの筋トレを始めています。
変形性ひざ関節症ではグルコサミンだけでなく運動療法が効果的だと言われます。実は運動を継続するだけの意志力を持ち合わせていないので、効果のほどを実感したことがありません。グルコサミンをおすすめするだけでは片手落ちなので運動療法についてもまとめてみました。
◆ 膝の痛みで悩む人が2,800万人(日経2019.11.6)
多くの高齢者を悩ませるのが関節などの痛みではないでしょうか。日経新聞によるとなんと2,800万人の日本人がひざ痛を抱えているそうです。高齢者とはいろんな定義がありますが、公的年金の受給資格を高齢者と考えれば65歳ですが、道路交通法の高齢運転者では70歳以上となっています。 また前期高齢者と言えば65歳から74歳、後期高齢者と言えば75歳以上ですが変形性膝関節症の適齢期は60歳以上と言えるかもしれません。
子供さんや若い人の膝はお元気でしょうから、ざっくり考えると大人世代の3割程度の方がひざ痛に悩むということになります。もともと人類の二足歩行への移行がひざの負担を増やしたのではないかと考えられます。ひざの痛みで悩む人の数は大変な推計値ですが、グルコサミン全盛ということもうなずけるところです。
◆ 変形性ひざ関節症と運動不足。
一度変形性ひざ関節症になると臆病になります。再発を恐れて無理をしないよう用心深くなります。その用心が良いか悪いかはまだわかりませんが、結果として徐々に体の可動範囲が狭くなり運動不足になりがちになります。何かのはずみで膝に負担がかかり痛みが出ようものなら変形性ひざ関節症再発の恐怖が頭を巡ります。これは完全に悪循環です。
そのことを自覚している自分がいるのですが、無理はしたくないという抑制心が働いてしまいます。体の自衛反応のように思いますが、自然にかばう行動が出てしまいます。膝に負担をかけたくないのでビール(発泡酒)なら2ケース一度に駐車場から家まで軽く運べたものが、1ケースずつになり、最近では台車で運ぶようになりました。
そんなこんなで、妙なところで体力の衰えを自覚し、考えてみれば年相応と納得している有様です。筋トレでもして体を鍛え直せば腹も締まり、体力も戻ってくる気はするのですが、トレーニングを続ける気力と根気がありません。人間ドックの結果はD判定の問題だらけですが、まだ自分は大丈夫と高をくくっているところがあります。
参考:運動不足や筋トレ不足は再発リスクがあります。
■コロナウイルス不況時の運動不足とグルコサミン。
◆ 整形外科での変形ひざ関節症の治療の限界。
変形性ひざ関節症で整形外科へ行くと運動療法をすすめられます。痛みが厳しいときは、ロキソニンや経皮鎮痛剤(シップ薬)で痛みを抑えて無理をしないように安静にします。運動療法が良いと言われても、痛みがひどいとき思うようにできるものではありません。
痛みがひどくなるとヒアルロン酸の関節注射になります。これは痛い注射ですが一時的な痛み止め効果があります。それでも痛みが治らなかったり、ひどくなったりする場合は安静にして耐えるか、手術を検討することになります。こんな時はわらをもすがる思いでグルコサミンを飲んでみますが、すぐに効果が出るものではありません。グルコサミン効果と運動療法を組み合わせて自分のペースを作っていくことで、痛みが治まるのを待つことになります。
手術をしないでなおす方法は、時間をかけて痛みが治まる時期を待つほかありません。整形外科では、それほど治療の選択肢があるわけではないのです。どこのサイトでも、整形外科医でも口をそろえて言うことは、老化現象の一部ですからすり減った軟骨は元に戻りませんということです。元に戻らなければ選択肢は関節の手術しかないことになります。でも経験的に言えば、実際は軟骨が元に戻らなくても時間はかかりますが、痛みがなくなり普通に歩けるようになることが多いのです。
◆ 運動不足はグルコサミンで解消できない。
グルコサミンを飲みづけて痛みが治まってくると、養生していた分が裏目に出て運動不足になっています。体重も増えてズボンもはまらなくなります。グルコサミンを飲んでいても運動不足の解消にはなりませんから、体調をみながら歩いたり体操をしたりして運動療法を無理のない範囲で継続する必要があります。
ところが不思議なもので、痛みが残っている頃は無理してでも太ももの筋肉を鍛える運動をしますが、痛みがなくなるとこんどは運動療法が続かなくなります。グルコサミンは続けますが、痛みが治まると運動療法の継続が困難になるという笑えない現実が待ち受けています。痛みがなくなっても以前のように歩こうとはせず自動車通勤は残り、エレベーターやエスカレーターも乗り癖がなおりません。運動不足はグルコサミンで解消できませんから、ご自身の意志により運動療法を継続することで再発を抑制することが重要になります。
◆ 手術になる前に運動療法が効果的。
軟骨がすり減っていても痛みがなく日常生活を送れればそれでよいのですが、症状が進行すると痛くて歩けない、寝ている間も痛いとなれば手術を考えざるをえないときが来ます。なるべく健康寿命を延ばしひざの痛みをコントロールするためには、日常的な運動療法を習慣化することが効果的です。それでも足りない部分をグルコサミンがサポートするという考え方が正しいと思います。
筋トレの運動療法は他の多くのサイトに紹介されています。ただ、どれも込み入りすぎて覚えられないのと時間がかかりすぎて続けられないのです。変形性ひざ関節症のときに整形外科でもらったチラシをつけておきます。あまりきれいな資料ではないですが、簡単で続けやすい筋トレの運動療法です。参考になさってください。
◆ 積極的な外出は認知症や介護予防に効果的。
運動療法の効果を待つまでもなく、積極的な外出は適度な運動になって体によいと思います。仕事があれば痛くてもなんでも通勤せざるをえませんから運動になっていますが、年金暮らしの方は、ひざが痛いと家に引きこもりがちになります。積極的な外出は認知症の予防にもなります。ひざの痛みが原因で外出や運動を控えると体の衰えが進み介護状態への引き金を引くことになりかねません。日ごろからグルコサミンと適度な運動療法、そして外出を心がけることが大事です。
◆ 運動療法まとめ。
ひざが痛いとき、運動療法として近くのプールへ通うことにして、家内とともに水着や帽子、ゴーグルまで揃えました。しかし情けない話ですが、こちらのスイミング運動療法も一回限りでした。
運動療法がよいことは分かっていても続かないという問題があります。結局、痛みがなくなっても継続できるのは、こまめな外出とグルコサミンだけでした。
人はだんだん年を取りひざ痛の適齢期に突入します。人ごとではありませんので、正直なところどこで再発するかという不安はいつもあります。
今のところ、グルコサミンで調子がよいので人にもおすすめしますが、自分でもキユーピーのヒアルロン酸&グルコサミンを定期購入して継続しています。