「評価基準と安全性」カテゴリーアーカイブ

グルコサミンを始めとするサプリメントを評価する場合の基準と食品としての安全性を検証。

安全安心レベルの指標、健康食品GMPの真の意味。

安全安心レベルの指標、健康食品GMPの意味と真価について。

サプリメントの評価をするときに基準とすべき項目に製造工場の安全安心レベルがあります。メーカーの広告やCM、多くの愛飲者の口コミを参考にされると思いますが、そういう情報からは、なかなか製造工場のレベルに関する踏み込んだ評価を確認することは難しいものです。

実際サプリメントの製造工場は食品工場と同じで規制が緩いのでピンからキリまであります。医薬品はとても厳しい薬事法に基づく基準が指定されますから、安全安心という点では最低限のバーは必ずクリアしていると言えます。しかしサプリメントは見た目こそ医薬品のような姿をしていますが、管理基準は食品と同じです。製造工場によってはずさんなところや、食品工場として疑問を感じるような工場も多くあります。

調べてみるとわかりますが、世の中のサプリメントの多くは自社工場で製造していることはないようです。結構著名なメーカーでも製造工場は外部に委託しています。医薬品メーカーのサプリメントも医薬品と区別する必要がありますから、外部の健康食品の製造委託工場にで製造することが多いようです。製造工場の情報は見分ける方法がありますが、現時点では完全ではありません。

製造を外部に委託することは問題ではありません。その情報がきちんと開示され、実際に製造している工場の安全安心レベルを確認できれば、評価基準としては合格点になると考えてよいと思います。

◆ 製造工場の見分け方。

食品として販売されるものには、パッケージに法律で定められた情報を表示する必要があります。これが適切でないと食品表示法違反となります。食品のパッケージの裏側にはその食品に関する基本的な情報がまとめて表示されていますが、これを一括表示といいます。一括表示の一番下には販売者が書かれています。製造者と書いてあればそこが製造していますが、販売者と書いてあれば別に製造者がいることになります。

これまでは製造者の名前を書かなくても製造所固有記号という意味不明の記号を販売者の後につければそれでよかったのですが、食品表示法改正に伴い、販売者と製造者名を表示しなければならなくなりました。現在猶予期間中ですが、2020年の3月末以降は製造者が表示されていないと食品表示法違反となります。

もともと製造所固有記号は表示が煩雑になるという理由で使われていましたが、製造所固有記号から製造者をたどるためには販売者に確認する必要がありました。販売者はできるだけ製造者を表示したくない理由があります。製造委託している工場の管理レベルの問題や競合他社に製造工場を知られることを避けたいという事情もはたらきます。

しかし、それでは食品の安全安心を担保する正しい情報にならないということで製造工場も特別なケースを除いて表示する責任ができました。2020年の4月以降は一括表示内に製造工場が表示されるようになります。健康食品も例外ではありませんので、現在見かけるような販売者だけの表示では通らなくなります。

製造所を表示するということは販売者にとって抵抗があります。自社で製造していないことを証明することになりますし、より低コストで製造するためには安全安心や管理コストを抑制した製造工場を選ぶことになります。健康食品ではとくに製造工場の情報を開示することに抵抗があるように感じます。食品としての品質だけでなく安全安心を担保できる製造工場を堂々と開示してほしいものです。

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◆ 製造工場の安全安心レベルの見分け方。

外部の工場に製造委託することが悪いのではありません。製造委託した工場を定期的に監査し、製造環境や品質管理基準、リスク管理などの改善を求める仕組みがあれば問題はありません。しかし、委託する側の管理レベルが低いかあるいは食品製造の専門知識がない販売者ではそういう工場管理はもともと無理です。それゆえ最初から安全安心や品質管理基準において問題のないレベルの製造工場に製造委託するほかありません。

販売者の食品製造における知識、専門性、資格と造詣の深さ、製造委託工場の安全安心の管理レベルを見分ける知識がサプリメントの評価を見分ける重要なポイントになります。

サプリメントの製造は食品工場ですから食品工場のレベルを見極める基準を理解する必要があります。自分の目で実際に製造工場を見ることはできませんから、その工場がどのような認証資格を取得しているかを確認します。

食品工場の一般的な認証資格はISO9001HACCPISO22000FSSC22000などがあります。健康食品では日健栄協GMPと呼ばれる規格があります。これらの規格の内容は食品業界にいないとさっぱりわからないと思いますので、できるだけわかりやすく説明してみます。

これらの認証は工場が安全安心を保証するための法律(決まり事)と考えてください。工場の環境、製造ラインの安全性、原料受入検査、製造記録の妥当性、製品分析、リスク検証などを広範囲に網羅した製造上の安全基準を第三者の認証機関の審査員が定期的に審査し適合性を保証し認証を与える仕組みです。もちろんすべてを検証して保証するわけではありませんが、工場の管理レベルは格段に向上します。

そのルールを規定したものか認証規格です。それぞれに目的や適合するタイプに違いがあります。食品工場としてはISO22000以上、できればFSSC22000の認証を取得しておれば、ほぼ国際的にも安全安心の保証ができると考えてよいと思います。今後義務化される予定のHACCPISO22000FSSC22000の規格内容に含まれていますから重複して認証を取得する必要はありません。健康食品では日健栄協GMPという認証規格がありますが、まず問題のないレベルかと判断します。

健康食品の製造工場の安全安心レベルを上記の認証規格の取得状況で確認すれば、ある程度の信頼性をもって判断ができます。

◆ 健康食品GMPの真の意味。

前項で紹介した日健栄協GMPとは公益財産法人日本健康・栄養食品協会が第三者認証機関となっている健康食品GMPGood Manufacturing Practice)です。GMPとはもともと医薬品の製造許可に関する適正製造規範のことで、同じGMPでも医薬品は製造許可ですが、健康食品は認証です。この違いは医薬品と食品との管理構造の違いです。健康食品のGMP「認証」と医薬品のGMP「許可」は厳しさにおいて別物です。健康食品の認証はお金を払って認証機関の審査を受けるのですが、審査を通すことが前提です。しかし医薬品の許可は都道府県の薬事課が審査します。お金がからまないし、不適合であれば許可されません。

そいう意味で健康食品のGMPが万全とは言えないところがありますが、審査は適正に行われ不適合があれば是正処置を求められます。健康食品の安全安心基準としてはほぼ問題のないレベルだと思いますから、最低限の健康食品の製造資格として日健栄協GMPが欲しいところです。

参考記事:健康食品・サプリメントの基礎知識を整理しました。(その1)

参考記事:健康食品・サプリメントの基礎知識を整理しました。(その2)

参考記事:健康食品・サプリメントの基礎知識を整理しました。(その3)

◆ まとめ

サプリメントを購入するときの判断基準として、製造工場の安全安心に対する管理レベルを知ることはなかなかできるものではありません。工場によっては、もしかしたら埃や雑菌による汚染対策が十分でない工場があったり、成分やその含有量が表示どおりではなかったりということも十分考えられます。

管理が行き届いていない工場内では、様々な問題が発生するのが常です。整理整頓ができていないため原料の粉塵が舞っていたり、賞味期限切れの原料が倉庫内にあったりします。食品に異物が混入する事故も後を絶ちません。製造ラインのパッキンが摩耗していたり、壊れたパイプラインをクラフトテープで応急補修したあったりするような工場も珍しくありません。

健康食品を製造する工場では、構造や設備が適切に運用されているか、工場の保守点検管理、製品の品質管理、衛生面の管理、製造管理が規定に基づき正しい手順で行われているか、記録や手順書はきちんと残されれているかを確認しなければ安心できません。それを客観的な視点で専門家が評価し、問題点は是正するよう指導する仕組みがFSSC22000や日健栄協GMPです。これらが健康食品を選ぶうえでの安全安心レベルの指標となります。