「サプリメント基礎知識」カテゴリーアーカイブ

サプリメント(健康食品)を選ぶうえでの分類と基礎知識をまとめ。

健康食品・サプリメントの基礎知識(3)広告のねらいと正しい情報の見極め方。

健康食品・サプリメントの基礎知識を整理しました。(その3)広告のねらいと正しい情報の見極め方。

健康食品と医薬品の違い、保健機能食品やいわゆる健康食品の表示の見方を整理してきました。しかし健康食品は医薬品と異なりある程度の広告宣伝が認められています。健康食品・サプリメントは食品と同じように販売量を増やすことで利益を上げることが目的ですから、少しでも多く売れるようまた消費者の目にとまるようデザインやキャッチコピーに工夫を凝らします。その結果誤解を生む表示や誇大な表現が見られることになります。毎日多くのメディアで有名タレントを使い製品のイメージアップをねらった広告が流れます。広告を見るときの注意点や健康食品に関する信頼できる情報源を紹介します。

 (テーマ3)広告のねらいと正しい情報の見極め方。

 ◆ 広告は鵜呑みにしないで批判的に見る。

 健康食品に限らず、広告はうそや大げさな表現から消費者を守るため、景品表示法で規制されています。しかし実際の広告の現場では景品表示法の規制ギリギリの広告競争が展開されています。景品表示法では「優良誤認表示の禁止」「有利誤認表示の禁止」「その他誤解されるおそれのある表示」の3項目をまとめて不当な表示と言います。義務表示では問題になることは少ないですが、任意表示の部分では優良誤認につながるようなパッケージも見かけます。CMではビフォーアフターのような見せ方で、激やせを強調するものやシミがあっという間に消えるような印象をもたせるものがあります。また大学教授や医学博士の推薦文であったり、有名タレントの体験談を紹介したりと誤解を招く表現もよく見かけます。決まって小さな文字で「個人の感想です。」と書かれています。さらにテレビCMや折り込み広告では、さも今買わないと損をするような追い込み広告を仕掛けてきます。この傾向は健康食品ほど強いと言えます。景品表示法に基づく措置命令は消費者庁が出しますが、十分に機能しているとは言えないのが現実です。メーカーにすれば消費者にいかに買ってもらうかを優先してパッケージや広告を作りますから、広告表現をそのまま信じないほうがいいでしょう。その説明の科学的根拠がどれくらいしっかりしているかを見る必要があります。たとえば「利用者の90%が効果を実感」とあればその母集団の調査が適正かどうか、ダイエット食品による体重減少の体験談が事実に基づいていないなど実験も実績もない創作ということもあります。健康食品やサプリメントは魚や野菜のようにそれ自体の形状や味で差別化できるものではないのでパッケージと広告に依存するのはある程度やむを得ないところがあります。それゆえ広告表現はあまり信用しない、割り引いて考えるぐらいがちょうどよいところです。

 ◆ 客観的な情報源を活用しチェック。

 消費者庁のサイトで機能性表示食品検索で「グルコサミン」を検索すると届出番号は57件ヒットします。グルコサミンに関連して機能性と安全性に関して57件もの届出があったと言うことです。もちろん事業者責任の届出ですから国が根拠を保証するものではありません。信頼度から言えば保健機能食品は特定保健用食品>機能性表示食品>栄養機能食品>いわゆる健康食品・サプリメント(栄養補助食品・健康補助食品)のような順になると言えると思います。実際は国が審査して認可する特定保健用食品(トクホ)以外は信頼性においては事業者任せですから大同小異といったところではないかと思います。

 自分が摂取しようと思う健康食品について、広告に左右されず信頼できる製品かどうかを見極めるのは簡単なことではありません。健康食品に関しては膨大な情報が公開されています。どの情報が客観的で正しいかを判断することが重要です。公的な立場で健康食品に関する情報をまとめて公開しているサイトをいくつか紹介します。

 ■「健康食品」の安全性・有効性情報[国立研究会開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所]

 「素材情報データベース」をクリックすると、該当する素材(成分)が一覧で表示され、トクホの関与成分を含め、850以上の素材(成分)について調べることができます。このデータベース以外にも健康食品についての最新ニュースや話題の食品・成分、被害情報などが集約されていますので、必ずチェックしたい情報源です。国内の健康食品に限らず海外の科学論文情報も網羅しているのが特徴で、特に人での有効性は「ヒトでの評価」欄に詳細な情報が成分ごとに集約されています。

 「素材情報データベース」から調べたい成分の「すべての情報を表示」をクリックすると、「有効性」「安全性」「総合評価」「参考文献」などが表示され、その成分についての詳しい情報を知ることができます。各成分の情報を詳しく見てみると、「有効性」では「調べた文献の中に十分な情報が見当たらない」とされているものが多いことに気が付きます。「安全性」の危険情報では、それらによる健康被害例がまとめられています。これらの詳細な情報は、最終的にその健康食品を利用するかどうか、大きな判断材料になるでしょう。

 ■健康食品ナビ[東京都福祉保健局]

 ■「健康食品」のホームページ[厚生労働省]

 ■健康や栄養に関する表示規制について[消費者庁]

機能性表示食品の各製品については消費者庁のサイトで確認できます。機能性表示食品に記載されている届出番号を入力すると、該当の製品情報がPDFで表示されます。気になる機能性表示食品があれば、ここでのチェックもしておきましょう。

 ■健康食品データベース[公益社団法人東京都薬剤師会]

■グルコサミンおすすめランキング、通販有名7社を購入比較。