サプリメントの評価基準として有名タレントやCMは優良誤認の元。
グルコサミンなのどサプリメントは不足する栄養分を手軽に補助できるところにメリットがあります。食品から栄養を得るためには食べられるように加工したり調理したりする必要があります。もちろんロスもゴミも出ます。
それを必要な栄養素をコンパクトに無駄なくまとめて錠剤やカプセルに詰めて気軽に飲みやすくしたものがサプリメントです。
グルコサミンなどのサプリメントは医薬品ではありませんから、有名タレントやCMでお金をかけて広告宣伝します。それは商品の品質や安全安心の根拠とは直節関係がありません。サプリメントを選ぶ基準として正しい判断を狂わせている可能性があります。
◆ サプリメントの利便性。
サプリメントは健康食品の総称です。それをもう少し小難しく言い換えると栄養補助食品とか健康補助食品とか言われますが、その言葉自体には意味があるわけではありません。
グルコサミンを摂るためにサメの軟骨やカニやエビを毎日食べることはほとんど不可能です。しかしサプリメントなら決まった量をコップ一杯のお水があれば、わずか数秒で摂取することができるのです。サプリメントの最大の特徴は簡単・手軽という利便性にあります。
◆ サプリメントの食品としての安全性。
食品として世に出回っている自然界で採取できるもの、栽培できるものは安全・安心を担保したものではありません。植物や動物は食糧になりますが、毒を含むものや食べ過ぎると害があるものも少なくありません。
食品の安全・安心を担保するためにはその生成過程をトレースし、成分を分析し農薬などの薬物の分析を経て原料の安全性が確保され、さらに製造工程や製造現場の食品の安全マネジメントが機能していることが客観的に証明できて、初めて安全性の根拠が確実になります。
サプリメントには錠剤やカプセルにするために様々な添加物を使用します。もちろん、食品に添加するものは安全性が証明されたものだけに限られます。食品に加えることが認められている添加物は自然界に存在する食品より高いレベルで安全性が証明され、保証されています。
◆ サプリメントの評価基準。
グルコサミンやプロテオグリカンなどとカタカナのややこしい成分名になっていますが、要するに動物や植物の特定の成分を抽出し生成して純度を高めた食品成分です。これにより、必要な成分を集中することができて効率的な摂取が可能になります。
そういう点からサプリメントを選ぶ際の評価基準をどこに置けばよいかが明らかになります。メーカーが売らんがために考えた宣伝文句や有名タレントの起用、テレビCM、愛用者の言葉などは商品の安全性や品質には関係がないことがわかると思います。写真はいかにも一般人の愛用者の写真ですが、おすすめ文はほぼ創作です。読めばわかりますが、仮にお客様の声が実際にあったとしても都合のよいところだけを抜出しプロのコピーライターが脚色します。
宣伝に乗せられないようにと言っても無理がありますが、選ぶときの基準としてはできるだけ外して考えないと判断を誤ります。
◆ 広告と優良誤認の関係。
広告とはデザインや文章を都合よく創作して優良誤認を導き出すためのビジネスの手法なのです。ですから有名タレントが出演しているCMや不正競争防止法にかからないぎりぎりの宣伝文句、愛用者の声を参考にしてしまうと購入の際の判断を誤りかねないと言えると思います。医薬品が広告宣伝を認められていない理由は、宣伝効果による効能の優良誤認があってはならないからです。
医薬品等の広告規制について(厚生労働省)から抜粋
第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)
しかし、実際はぎりぎりの広告宣伝をしている医薬品メーカーも多数あります。
◆ まとめ、サプリメントの評価基準と商品イメージ。
グルコサミンを始めとするサプリメントの販売競争は効果や品質の判断を誤った方向に導いているように思います。決まって出てくるのは、元気老夫婦が足を高く上げ、手を脇に構え今にも駆け出しそうなイメージです。元有名タレントや老俳優、スポーツ解説者などはイメージを作るためには効果的です。
しかし、商品価値の本質には何の関係も価値もありません。これらのプロモーションは多少のプラシーボ効果につながる可能性は否定できませんが、やはり選定基準としては排除して考えないと判断を誤る可能性がでてきます。
そうは言っても、食品です。それほどむつかしく考える必要はないのかもしれません。少々宣伝文句につられて購入することがあっても、大事に至るわけではありません。広告宣伝はそういうものだということを頭の片隅におきつつ、自分が気に入ったグルコサミンを選ばれれば、それはそれでよいのではないかと考えております。
下記の記事は、冷静な視点で各社のグルコサミンを比較しました。参考になさって下さい。